オーストラリアの洪水災害とヘリコプター

2025年 11月 25日

気候変動による災害多発下における災害救助ヘリコプターの活躍

毎月業界のトピックをご紹介しておりますが、 11月は、オーストラリアの気候変動がもたらす洪水災害とヘリコプターとの関わりについてご紹介致します。

■オーストラリアに広がる人口希薄地域

オーストラリアでは、人口の27%にあたる約700万人が国土の99.3%に相当する、内陸部に広がる砂漠を中心とする広大な人口希薄地帯に住んでおります。主要な都市部から遠く交通手段に乏しいこれらの地帯は医療過疎地域でもあり、住民は総じて平均寿命が短く、負傷、入院、死亡率が高い傾向にあります。彼らは生活上の交通の便としてのみならず、医療施設へのアクセスを確保する上でも、航空機を必要としております。更に近年重要性が増しているのは、本稿で記載します災害救助ヘリコプターの存在です。

気候変動がもたらす洪水被害と人口希薄地域

オーストラリアでは、気候変動の影響で猛暑 (熱波) 、大規模な森林火災、干ばつ、局地的な大雪など、極端な現象が頻発していますが、その中でも昨年大きな問題になったのが洪水です。クイーンズランド州内陸部に広がる人口希薄地域で、2025年1月に記録的な豪雨により、川が氾濫しました。この氾濫では、フランスの国土面積に匹敵する約50万平方キロ地域が冠水し、人口100人程度の町の多くが、数週間にも亘り完全孤立する状態に陥りました。

洪水発生時に重要な役割を果たすヘリコプター

クイーンズランド州の当該洪水では、ヘリコプターが人命や家畜の救助・避難・救急搬送、更には水害で孤島化した町に残された人々への物資輸送等に多用され、大いに活躍しました。オーストラリアでは、気候変動が加速化、深刻化する中、大規模洪水は今後も続くと考えられ、ヘリコプターを中心とした空からの防災体制の拡充が急務となっております。

■ヘリコプター市場としてのオーストラリア

オーストラリアは、アジア太平洋地域で第3位、世界で第6位のヘリコプター市場であり、1000機以上の航空機が運用されております。弊社は、これ迄にオーストラリアにて、航空調査や水先案内人輸送のための機体をリース組成した実績がございます。今後とも、オーストラリアの地域社会におけるヘリコプターの重要性を認識し、案件組成を積極的に模索してまいります。

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